地元の祭に参加しました(前編)

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写真:東三河名物の手筒花火。一番手前で披露しているが僕です。花火の最中は興奮と恐怖で何も考えられませんでした

 昨年の秋に、現在の地元である愛知県蒲郡市の「厄年会」に入れてもらったのがすべての始まりでした。今年本厄を迎える学年の氏子たちが有志で集まり、お金と時間と労働力を出し合って年末年始の接待(参拝客にお汁粉や豚汁を無料配布)をしたり、節分で菓子まき(駄菓子などを無料配布)をしたり、お神輿を担いだりして厄払いをさせてもらうのです。僕たちは竹島という三河湾に浮かぶ無人島に鎮座する八百富神社の氏子で、辰年生まれと巳年の早生まれの集まりなので「竹島辰巳会」と名乗ります。

 昨年からいろいろ活動してきましたが、最高潮にして最終行事にあたるのが地元のお祭りへの参加。先週末でした。台風前の「雨のち大雨」という悪天候でしたが、幸いにも風がまだ弱かったのでほぼすべてを行うことができたのです。

 前夜祭にあたる土曜日は、東三河地方では広く知られている手筒花火という伝統行事に参加。バズーカ砲みたいな円柱形の花火を点火した状態で垂直に抱え持ち、火の粉を全身に浴びながら耐える姿を披露するというものです。噂に聞いたことがあるぐらいで、まさか僕がやらせてもらう機会が来るとは……。失敗して惨事を招く不安を強く感じつつ、いろんな人に指導してもらってなんとか披露することができました。来月には41歳になる僕ですが、成人になるための通過儀礼(イニシエーション)を今さら体験した気分です。

竹島辰巳会24人のうち、19人が手筒花火を揚げました。僕と同じ組で揚げた3人の仲間と一緒に記念撮影。がんばろう!

竹島辰巳会24人のうち、19人が手筒花火を揚げました。僕と同じ組で揚げた3人の仲間と一緒に記念撮影。がんばろう!

カッコつけて腕を組んでいるのではありません。左の赤伴天さん(花火係)が点火する際、火花が顔にかかるのを防ぐためです

カッコつけて腕を組んでいるのではありません。左の赤伴天さん(花火係)が点火する際、火花が顔にかかるのを防ぐためです

点火中。同じ組のタカオくん(後ろ)の花火がもう火がついたみたい。恐ろしげな音が聞こるけど、今さら逃げられない!

点火中。同じ組のタカオくん(後ろ)の花火にもう火がついたみたい。恐ろしげな音が聞こるけど、今さら逃げられない!

火がついてもすぐに持ち上げてはいけません。赤伴天の指示を待ちます。後ろはすでに戦場のような炎です

火がついてもすぐに持ち上げてはいけません。赤伴天の指示を待ちます。後ろはすでに戦場のような炎です

持ち上げる許可が下りました。この際、できるだけゆっくりと垂直にするのが「粋」なのだそうです。こうなったらやるしかない!

持ち上げる許可が下りました。この際、できるだけゆっくりと垂直にするのが「粋」なのだそうです。こうなったらやるしかない!

ありえないほど火が出ている筒を素手で持ち、ゆっくりと持ち上げます。怖さマックス!

ありえないほど火が出ている筒を素手で持ち、ゆっくりと持ち上げます。怖さマックス!

緊張のあまり完全に垂直にすることができず、僕のだけ火柱が少し傾いているのがわかります。そのせいで火の粉が顔に直撃。左頬に極小の火傷を負いました

緊張のあまり完全に垂直にすることができず、僕のだけ火柱が少し傾いているのがわかります。そのせいで火の粉が顔に直撃。左頬に極小の火傷を負いました

最後は、筒の中にあるハネ粉という火薬に火がつき、爆音とともに大きく爆ぜて終了。おかーさーん!

最後は、筒の中にあるハネ粉という火薬に火がつき、爆音とともに大きく爆ぜて終了。おかーさーん!

僕の次の組で揚げたワダくんと記念撮影。「大宮くん、ゆっくり持ち上げていてカッコよかったよ」と誉めてくれました。いいヤツだな…

僕の次の組で揚げたワダくんと記念撮影。「大宮くん、ゆっくり持ち上げていてカッコよかったよ」と誉めてくれました。いいヤツだな…

 

厄年会の仲間と、地域の人たち(特に赤伴天)のおかげで、逃げずに大きなケガもせずに手筒花火を揚げることができました。とっても怖かったので「また来年もやりたい」とは今のところ思いませんが、一生の思い出になりました。5年前、この町に引っ越してきてよかったです。

著者プロフィール

大宮 冬洋
大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。平日の半分ほどは東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
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