スナック大宮お客さんインタビュー#14

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写真:吉田さん。西荻窪の老舗喫茶店「ダンテ」で語り合いました。コーヒーが美味しい完全禁煙のお店です

 職場の花、というちょっと古い言葉があります。存在するだけで職場に活気と華やかさを与える若い女子社員を指す言葉ですね。現在もある程度は通用するとは思いますが、70回以上もスナック大宮を開催してきた僕は「花を立派に咲かせるには良き土が必要だ」と感じています。すなわち、働き者で感じが良くて紳士的な男性が近くにいなければ本当の意味で女性が輝くことはできません。逆も同じですね。女は男次第、男は女次第で、美しくも醜くもなるのだと思います。

 というわけで、気遣いができて明るく上品な男性客が来てくれると、スナックの「ママ」としては嬉しくなってしまうこの頃です。吉田泰之さんはその一人。さっそくインタビューを申込み、東京・西荻窪の喫茶店「ダンテ」にてお話を聞くことにしました。

 

――僕のことを知ったきっかけから教えてください。

 日経BPのサイトで連載していた「ロスジェネ世代の叫び」からです。2008年から09年にかけての連載ですから、もう10年近く前になるんですね。文章と感覚が面白いなと思いながら、連載をさかのぼって全部読みました。大宮さんとは同世代なので、共感するところも多かったです。学生時代に女の子と遊んでいなかったりするところが(笑)。

――灰色の青春が僕たちの原動力ですよね(笑)。40代はバラ色にしたいな……。

 それからしばらく大宮さんの文章を読んでいない時期があって、あるとき検索をしていたら大宮さんのホームページが出てきました。昨年の冬のことです。それからはネット上で読める限りの文章を読んでいます。おそらく1000本以上は読んでいるのではないでしょうか。大宮さんの文章はトークみたいなリズムがあって、読んでいると友だちみたいな感覚になるんです。

――それは光栄です。スナック大宮に初めて参加した感想を教えて下さい。

 女性客の割合が高くてびっくりしました。僕は独身で、婚活の目的もあったので嬉しかったです(笑)。実際には会話をとても楽しみました。初対面の大人同士だとお互いを探り合って距離感を保つのが普通ですよね。でも、スナック大宮はみんなが大宮さんの文章を読んでいて積極的に参加しているという前提があります。探り合いがなくて気楽です。「付き合いで来た」という人が一人もいないのはとてもいい雰囲気ですね。

――ありがとうございます。最後に、スナック大宮に望むことを教えてください。クレームも受け付けます(笑)。

 飲食店の中だけでないイベントもやってほしいです。BBQをすると、また違った交流ができて楽しいですよ。大宮さんはアウトドアは苦手かもしれませんが、屋根つきのBBQ場もあります。よかったら僕が幹事をやりますので、いつでも声をかけてください。

 

 まめで「幹事体質」の吉田さん。友人のセカンドハウスなどを借りて、いろんな人を気軽に誘った飲み会を年間20回ほど開催しているそうです。ちなみにそのセカンドハウスは、建築士である吉田さんが設計したもの。唯一無二の飲み会ですね!

 吉田さんとはほぼ初対面なのですが、昔からの友人のような気持ちであれこれ話してしまいました。僕はスナック大宮で会場となるお店の力を感じています。飲み会の成否に一番重要な要素は、もちろん僕を含めたスタッフと参加客です。メンバーが良ければ、どんなところでもそこそこ楽しめますからね。でも、安心して気持ちよくおしゃべりできる場や料理もその次ぐらいに大切だと思います。そんなことについて、吉田さんとまた語り合ってみたいです。

吉田さんのホームページはこちら

著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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