スナック大宮お客さんインタビュー#5

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 毎回20人前後のお客さん(読者の人)をお迎えて飲み食いとおしゃべりを楽しんでいるスナック大宮。約3時間のイベントなので、お一人につき10分弱しか言葉を交わせない計算になります。短い時間でも表面的ではない会話を心がけているつもりですが、もう少しじっくり語り合ってみてもいいですよね。

 優しそうで僕のことが好きそうな(笑)お客さんに声をかけて、お茶や食事をご一緒しながら、スナック大宮の感想などを伺うこの企画。5人目は、埼玉県で会社員をしているSさんに登場してもらいました。色白の小顔に大きな瞳。少女マンガに出て来そうな美人です。休日は、歌舞伎やミュージカル、ライブ鑑賞、外食などの「一人遊び」を楽しんでいるとのこと。好奇心旺盛な人って魅力的ですよね。

 ランチでもご一緒にいかがですか、とお誘いしたところ、「インドカレーがいいです」と即レス。食べるの大好きな僕は、Sさんのように明確な答えをくれると嬉しくなってしまうのです。東銀座の名店「ナイルレストラン」に行きましょう! 

 

――スナック大宮に参加しようと思ったきっかけから教えてください。

 以前から「お見合いおじさんは見た!」の連載を読んでいました。スナック大宮を知ったのは昨年(2015年)の10月ごろです。どんな感じの会なのかな~と興味本位で参加しました。

 普段の私だったら、興味は持っても行動には移さなかったと思います。でも、婚活に行き詰っていたこともあって、気分転換と出会いの両方を期待して参加しました。

――気分転換はできましたか?

 はい。自宅と職場を往復している毎日なので、いろんな世代や職業の方のお話が聞けるのがとても新鮮です。もう少し仲良くなったら自分のこともしゃべりたいけれど、まずは聞くことに徹したいなと思っています。

――出会いのほうですが、実はSさんは男性参加者からの人気がありますよ。引き合わせたりするつもりは今のところありませんけど(笑)。

 えっ、そうなんですか。全然気づかなかった……。私は(恋愛の)アンテナが鈍いんです。スナック大宮には何度か参加していますが、最近は出会いを求めなくなりました。そういう雰囲気ではありませんよね。学生時代のクラスでは1人か2人はやかましくてギラギラしている人がいたのですが、スナック大宮に来る人たちはみなさんまったり系というかおとなしい方ばかりですよね。人見知りの私でもなんだか安心します。

――スナック大宮はお見合いパーティーではありませんが、参加者の8割ぐらいは独身の方々なので、まったりと恋愛を育んでくれてもいいんですよ。話は変わりますが、僕と実際に会ってみてどう思いましたか? 怖くなかったですか?

 記事を読んでいる感じだと、すごく盛り上げてお節介をしたりする人なのかな、と思っていました。でも、お会いしてみると大宮さんは落ち着いた雰囲気の方で、一人ひとりと話す時間を作ってくれますね。(会場の)部屋に入ったときと帰るときにきちんと顔を見て名前を呼んでくれるのも嬉しいです。

――ありがとうございます。ガンガン盛り上げたい願望もあるのですが、性格的にも実力的にも無理なんです(笑)。でも、西荻窪「ぷあん」の親戚の家みたいな座敷では、あのまったりした雰囲気もちょうどいいかなと自己肯定しています。

 そうですね。あまりオシャレな店だとかしこまってしまうので、ぷあんの座敷でワイワイやるのは気楽です。寛いだ気持ちになります。他の場所で開催するときも、古い旅館の宴会場などを借りたらいいのではないでしょうか。

 

 クセになりそうに美味しいチキンカレーを一緒に食べてから、近くの喫茶店に場所を移し、Sさんの婚活話も聞いてしまいました。関係ないのでここでは書きませんけど、Sさんのちょっとダークな部分が見えたりして面白かったです。キレイなだけの人間なんて変ですからね。

 人見知りなので聞き役に徹しがちというSさん。少しでも仲良くなれそうな男性がいたら、改めてお茶にでも行ったらいいと思います。そして、ときどきでいいので本音を言ってみましょう。ますます魅力的になりますよ!

チキンカレーを店員さんの指示で「完璧に混ぜて」食べました

著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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