結婚相談所ganmi(東京都港区)

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写真:異業種交流会も主催している三島さん(写真右)。スタッフの小原さんと「成果報酬主義」を貫いている

婚活のためにではなく結婚するためにお金を払っている
 自らの経験則が普遍性に通じていくような仕事人が本当の実力派だなと思う。結婚相談所ganmiの代表カウンセラーである三島光世さんは15年前に中規模の結婚相談所に入社し、10年前に独立開業した。そのときに掲げた成果報酬型の料金体系は結婚相談所業界ではおそらく初めてのものだった。現在に至るまで入会金ゼロを貫く。
「会員様は婚活のためにではなく結婚するためにお金を払っているからです。私が結婚相談所を続けている理由は結果を出して報酬をいただくためです。人が好き、お世話が大好きなタイプの人間ではありません。だからこそ、自分の会員様も含めて冷静に見てアドバイスができるのだと思います」
 緊張や人見知りという言葉を知らないのではないかと思うほどの勢いで話し出す三島さん。入会条件を厳しめにして、入会後も「はっきりと現実を伝える」方針で成婚を追求してきた。小原さんという後継者となるスタッフも抱えている。退路を断って結果を出してきた人に共通する迫力があるのだ。
 三島さんは、ganmiのような仲人型の結婚相談所でフルサポートを受けることがすべての人に向いているとは限らないと断言する。大手の結婚相談所(結婚情報サービス)やマッチングアプリが合う人もいるのだ。テレビや雑誌にも登場する機会の多い三島さんは、「トータルで婚活業界を説明できる人でありたい」と語る。
「婚活と結婚の現実を伝えてわかってもらうことも私たちの役目だと思っています」

3か月間で9件のお見合い。半年後には成婚退会させる
 では、仲人型の結婚相談所であるganmiに向いているのはどんな人なのか。三島さんの方針を受け入れる柔軟性があり、なんとしても結婚したいという気持ちがある人たちだ。
 徹底的な成婚主義を掲げるganmiは、「女性は34歳、男性は39歳まで」という入会条件を設けている。この年齢を超えてしまうとお見合いを組みにくくなるからだ。
「ganmiに来る男性の本音は32歳までの女性と結婚することです。いろいろ話しても34歳までしか上がりません。現実として、選ばれる年齢はあるのです」
 入会後のお見合い件数も「月3件まで」というganmiの同時ルールがある。たくさんの人に会い過ぎると、一人ひとりを大事にしなくてもいいという心理が働きがちだからだ。そのうちに「婚活疲れ」を起こしてしまう。会う人数が限られていると、お見合いがうまくなかった場合にも深く自省して次に生かすことができる。
「私は婚活メモメソッドを推奨しています。お見合い時の会話内容などを詳細にメモにすることです。それによって自分を俯瞰して見られたらベストですが、多くの会員様はそこまでの力がないので、私がそのメモをチェックして問題点を指摘しています」
 三島さんによれば、3か月間で9件のお見合いをして、そのうちの1人と真剣交際をして3カ月後には成婚退会するのが王道だ。ganmiが加盟しているIBJのデータでも成婚するためのお見合い数は「5~9件」と出ている。なお、お見合いが一番組める女性の年齢層は35歳まで。いずれも三島さんの経験則とほぼ一致している。

Zoom取材にて。「婚活でも仕事でも本当に真摯にやっている人を応援したい」と語る三島さん。十分に「お世話好き」に見えました。

Zoom取材にて。「婚活でも仕事でも本当に真摯にやっている人を応援したい」と語る三島さん。十分に「お世話好き」に見えました。

婚活は相手の問題ではなく自分の心次第だという真実
 ganmiに入会する人は結婚願望が強いだけに、結婚への希望も多い。誰もが「素敵な人と恋愛して結ばれたい」と願うのは当然だ。
「笑いを入れながら、結婚の現実を話すようにしています。そんなにいい人が相談所にたくさんいるわけはないのですから。何か足りない男女が婚活しているのが現実です」
 例えば、清潔感があって年収400万円以上の30代正社員男性は少数派だ。いたとしても、競争率は数十倍になるだろう。「ちゃんと働いること」という条件に引き下げられたら、お見合いの可能性は大いに広がる。
「結婚とは日々の生活なので、一緒にいても自分らしくいられることは必要です。でも、恋愛感情は必ずしも要りません。例えば私は惚れっぽい性質ではないので若い頃も5年に1人ぐらいしか好きになりませんでした。その相手と付き合える確率を考えたら、いつまでも結婚できないと気づいたのです。だから、夫とは特別好きで結婚したわけではありません。デートもつまらないし、『なんだこいつ』と思っていました(笑)。それでも幸せな結婚生活は作っていけるし、今のところはとても仲良く幸せです」
 ganmiの由来は「眼深」、すなわち深い真実を見抜く力だ。結果を出すのが仕事だと言い切る三島さんが最近になって思い至った「真実」がある。婚活は相手の問題ではなく自分の心次第、ということだ。
「20代では気づけなかった相手の良さを30代でしみじみとわかることがあります。相手が変わったのではなく、自分の心が変わったのです。結婚後もいろいろなことが起こります。自分の心を成長させて、適切なものの見方をして、解決していくことが大切です。夫婦で危機を乗り越えると、信頼が深まっていきます」
 写真で見ると清そで上品な女性に見える三島さん。実際に対面するとZoom画面越しでもすごい迫力だ。でも、その言葉には説得力がある。仲人型の結婚相談所の存在価値は「力強い言葉」にあるのかもしれない。(取材日:2020年10月26日)

※ganmiの問い合わせ先はこちらです。
※本記事は結婚相談所比較申込サイト「こんかつ山」で掲載していたものです。サイトの閉鎖に伴い、関係者の許可を得て、本ホームページに転載します。記事内容は取材当時のものです。

著者プロフィール

大宮 冬洋
大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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