スナック大宮お客さんインタビュー#15

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写真:西荻窪のカフェ「ピヨトトシャ」にて。料理も飲み物も不思議なほど美味しくて安いお店です。

<ご連絡頂き、ありがとうございます。大宮さんとマンツーマンでお話出来る素敵な機会、逃すはずがありません! 先日のメルマガを読んで、”別れ”について思いを馳せ、しんみりしていたところに、楽しいお話が舞い込んで、とても嬉しいです。私で楽しいインタビューになるか心配ですが、是非宜しくお願いいたします! ちなみにお客さんインタビューは第6回が一番好きで、ナッツ淳さんも一度見てみたいです。追伸:私のことを、”美人”と掲載して頂けると、もっと嬉しいです(笑)>

 メルマガ「冬洋漬」の登録者交流飲み会であるスナック大宮。何度か来てくれている素敵な男女に個別にお会いして、お茶をしながら対談する企画です。都内のコンサルティング会社で働くSさんにお願いしたところ、冒頭の返信をもらいました。

 感じの良さを通り越して、色気すら漂う文面だと思いませんか? 僕のメルマガだけでなくホームページもちゃんと読んでくれていることが伝わって来ます。嬉しいな……。もちろん、Sさんはかわいらしさもある美人ですよ。東京・西荻窪のカフェ「ピヨトトシャ」にお誘いして、お話を伺うことにしました。

 

――今日はお越しいただきありがとうございます。

 こちらこそありがとうございます。なんだか緊張してしまいます。私は昔からしゃべることよりも書くことのほうが得意なので。文章は時間をかけて読み直してから送信することができるからです。

――僕も同じです! しゃべることも好きだけれど、「回りくどい」「滑舌が悪い」と評判が悪いのです。

 書くと言ってもLINEは嫌いです。すぐに返事が来たりして、チャットみたいな感じになるのが性に合いません。メールは自分の時間でゆっくり書けるので好きです。

――僕はガラケーユーザーで、LINEはiPadでしか見ません。1日数回しかチェックしないし、着信音も消しているので、チャットしたり通話したりはできません。けっこう楽ですし、問題もありませんよ。緊急の用事がある人は電話をかけて来ますからね。ええっと、こういう話をしていると盛り上がってしまうので、本題に入りましょう。スナック大宮を知ったきっかけから教えてください。

 東洋経済オンラインの『晩婚さん、いらっしゃい!』連載で大宮さんを知りました。仕事中に読んでいて(笑)、「私は35歳なので晩婚になるのか。結婚を意識せずに生きて来たけれど、婚活は大変なんだな」と思ったんです。いまの会社に転職して3年目です。仕事が落ち着いてきたので結婚に関心が出て来たのかもしれません。今年になってからメルマガに登録して、スナック大宮の告知メールが来たので迷わず申し込みました。

――フットワークが軽いですね!

 私は1人でフラりと出かけることは苦になりません。海外にもよく1人で行っています。

――すごいなあ。僕は北海道に出張取材するのもちょっと不安です。治安面の心配ではなく、「ちゃんと飛行機に乗れるだろうか」「道中や夜中に寂しくならないだろうか」と思ってしまうんです。担当の編集者さんに「一緒に行きませんか?」と聞いたら、「忙しいから無理」とすげなく断られました(笑)。もちろん、第二の故郷である西荻窪(スナック大宮の東京での開催場所)には一人で行けますけどね。

 西荻窪には10年ぶりに来ました。昭和な雰囲気の街並みがとてもいいですね! (開催店であるアジア食堂の)「ぷあん」の座敷席にはホッとしました。料理もしみじみ美味しい店ですね。街、お店、大宮さん、お客さんのすべてがマッチしていると感じました。すき間があって、ゆるい感じです。肩の力が抜けて、「あ、私、疲れていたんだな」と気づきました。

 丸の内で開催したらあんな雰囲気にはなりませんよ。私は以前、有名な経済学者を囲む会に参加したことがあるのですが、参加者全員がお互いを利用してやろうというギラギラした空気がみなぎっていました……。

 スナック大宮には、大宮さんの文章を読んでいる人が集まるので、いい意味で「それっぽい」人ばかりですよね。ギラギラした感じはなく、純粋に人間関係を求めているのだと思います。

――嬉しいご感想をありがとうございます。Sさんは話しやすいのでぶっちゃけてしまいますが、女性客が多すぎてガッカリしたことはありませんか? 僕は恋愛・結婚に関する記事を多く書いているので、スナック大宮にも男女の出会いを期待しているお客さんが多いはずです。男女比が2対8ぐらいになる回もあるので、特に独身女性のお客さんには申し訳なく感じることもあります。

 確かに、独身のイケメンが来たら嬉しいです(笑)。でも、「出会いの場」だと謳うと(悪い意味で)すごい男女がやって来て、私たちが好きなゆるい雰囲気がなくなってしまうでしょう。どうぞ気にせずに今のままで続けてください。スナック大宮にはこのままでいてほしいです。

*****

 スナック大宮だけでなく、西荻窪という街や「ぷあん」や「ピヨトトシャ」をあれこれ誉めてくれるSさん。自分の好きな街や店を誉められると、なんだか自分まで評価された気がしてしまいます。ありがとう!

 一方で、Sさんは「西荻窪以外の街でもスナック大宮をやってほしい」と要望してくれました。東京では西荻窪以外の街で定期開催することはありません(なぜならニシオギこそが東京の中心地だからです!)。でも、関東地方の他の県ならばあり得ます。Sさんはすかさずオススメしてくれました。

「神奈川県の野毛はいかがでしょうか。最寄り駅は桜木町ですが、少し歩くとディープな世界が広がっていますよ。私はときどき立ち飲みをしています。神奈川開催の際はぜひ」

 野毛、噂には聞いております。昭和の香りが好きな僕にはピッタリですね。神奈川開催の折にはチーママ(店探し&会計係)をやってくれるそうです。Sさん、末永くよろしくお願いします。

著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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