できるだけ遠くの読者に会いに行く 第8回 加藤広美さん(大阪府高槻市)

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 ウェブマガジン「冬洋酒」では月4本、取材記事を配信しています。その連載の一つである「できるだけ遠くの読者に会いに行く』」の第8回は、大阪府高槻市にお住まいの女性を訪ねました。そして、高槻の街が好きになりました。

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 とりとめのないおしゃべりができる相手がいることは幸せだな、と思う。「この人には気楽に話しても大丈夫。誤解や陰口にはつながらない」という安心感はかけがえのないものだからだ。自分も相手も自由に語り、その言葉に反応してまた言葉が生まれる。この楽しい連鎖によって、目の前が明るい方向に広がっていく気分になる。
 相互の理解と尊重がないと、こうはいかない。「こんなことを言ったら誤解されて、不利な立場になるかな」という不安で萎縮して、言葉が出にくくなってしまう。相手に悪意がない場合でも、言葉の定義のようなものがあまりに違うと感じると、同じ現象が起こる。
 まずは相手の理性と温かさを信頼すること。そして、自分も誠実さを保つこと。円滑で愉快なコミュニケーションの大前提だと思う。
 その点では、本連載の取材は極めてやりやすい。取材相手は本ウェブマガジンの会員のみなので、初対面であっても信頼関係はあると見なせるからだ。僕の文章を何度か読んでくれているため、言葉の齟齬も少ない。お互いの話がよくわかるのだ。居心地が良すぎて、あまり会話せずに一緒に散歩しているだけで満足してしまったりする。気をつけなくちゃ……。
 大阪府高槻市に住んでいる加藤広美さんとは去年に知り合った。僕と同じくバツイチで46歳のときに縁あって再婚した彼女は、昨年(2019年)の1月から高槻市で暮らし始めた。愛する旦那さんのお世話をしつつ、自らは結婚相談所を開設。エネルギッシュに活動をしている。

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著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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