「無収入の彼」と結婚したい女性が考えた”稼ぎ方”

207_SB_晩婚さん、いらっしゃい!

 35歳以上で結婚した「晩婚さん」を訪ね歩く連載。夫婦で登場してくれたケースを含めると200人以上にインタビューしています(今回の記事はこちらからどうぞ)。多種多様な結婚ストーリーを聞き取っていて感じるのは「出会いはどこに落ちているのかわからない」ということです。今回はドッグスクールですからね……。どこにあるのかわからない出会いを良縁へとつなげるためには3つのポイントがあると思います。 
 1つ目は、腰を軽くしてフットワークを良くすること。友人知人から何かを誘われたとき、少しでも気が向いたら参加しましょう。つながりが薄くて遠い場所で意外なほど気の合う人が見つかることは少なくないからです。2つ目は、出会いに対してオープンかつフラットな姿勢を保つこと。せっかく新しい場に出向いたのに、意固地だったり卑屈だったりすると誰からも相手にされません。朗らかさが肝要です。そして3つ目のポイントは粘ること。「いいな。仲良くなりたいな」と思ったら、こちらから食事などに誘うのです。断られたり無視されたりして傷つくのを恐れていたら何も始まりません。あきらめていいのは、3回連続で断られて相手からの誘いはない場合ぐらいでしょう。
 以上は婚活だけでなく人間関係全般に当てはまることではないでしょうか。一人の人間が人生で出会える人の数は限られているので、「素敵だな」と思った人との縁は積極的に生かす義務がある気がします。僕は縁もゆかりもない愛知県に引っ越して来てからは上記の方針で過ごしています。9年も経つと、気が合わない人や尊敬できない人となんとなく会っている余地はないほど良き人に囲まれる状況を作れるようになりました。おかげでますます機嫌が良くなり愉快に暮らせています。

著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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