クロード・レヴィ=ストロース『野生の思考』など

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以下、先月分の読書録です。

〇司馬遼太郎『街道をゆく9』/☆岡本敏子『岡本太郎が、いる』/☆菅付雅信『はじめての編集』/☆太宰治『津軽』/☆司馬遼太郎『燃えよ剣』/☆野村進『千年、働いてきました』/〇P.I.利コルド『対日折衝記』/〇小山薫堂『幸せの仕事術』/☆中沢新一『100分de名著レヴィ=ストロース』/〇クロード・レヴィ=ストロース『野生の思考』/☆佐藤優『紳士協定』/〇野尻哲史『老後難民』/〇ジェイムズ・ヒルトン『チップス先生、さようなら』/☆岡本敏子『岡本太郎に乾杯』(〇は初読、☆は再読)

2月に大学時代の先輩たちと飲んでいて、「いつか読みたいと思っているけれど一人じゃ絶対読めそうもない古典を指定して読書会をやろうよ」という話になりました。表題の課題本は言いだしっぺの僕が指定させてもらったのですが、第1章の途中ぐらいで「やめておけばよかった」と後悔したんです。あまりに難しい。優しいことを難しく書いているのではなく、すごく難しい内容を厳密かつ詩情豊かに書いていることだけは伝わって来るので、余計に絶望するのです。3カ月間苦しんでなんとか通読したのですが、10分の1ぐらいしか内容を理解できていません。先日、先輩たちとため息をつきながら読書会らしきことをやりました。終わってみると、たまにはこんな読書もいいのかも、と思えていきます。圧倒的な知性に、マウンティングされるのではなく、時間をかけて優しく打ちのめされる体験です。少しは謙虚になれる気がします。3か月後の読書会には、トクヴィル『アメリカにおけるデモクラシーについて』を指定させてもらいました。どんな内容なのかな……。

著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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