地域で始める小さな商売 第4回 ベビーシッター&家事代行 里美さん(愛知県豊橋市)

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 ウェブマガジン「冬洋酒」では月4本、取材記事を配信しています。その連載の一つである「地域で始める小さな商売」の第4回は、保育園勤務から独立をしてベビーシッター&家事代行として活躍している28歳の女性を紹介。どんな職業でもやる気さえあれば、その専門能力を生かしながら自由に楽しく働ける場が見つかるのですね。記事の冒頭は以下の通りです。

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 プロのベビーシッターを身近で見たのは初めてだったので感動が大きかったのかもしれない。場所は、筆者が住んでいる愛知県蒲郡市内。2人の未就学児がいる友人宅に妻と一緒に遊びに行ったときのことだ。
 集まった大人4人の共通点は飲食が好きなこと。持ち寄ったおいしいものにいろんな酒を合わせて、ああだこうだと勝手な感想を述べつつ、信頼関係を前提とした辛辣な会話を繰り広げる。ちょっと色っぽいツッコミを入れられたり、ツッコミを入れ忘れたりしながら大笑いして、一生に一度の「今夜」の食事を楽しみたい。そこに小さな子が入る余地はあまりない。
 友人夫妻はそのことをわかっていて、ベビーシッターの里美さん(28歳)を予約しておいてくれた。愛する子どもたちをないがしろにするわけにはいかないが、筆者たちとの久しぶりの会食も大切にしたい。その心意気と用意周到さが嬉しかった。
 気づくと、筆者たちが飲み食いするダイニングキッチンから見える範囲の部屋で、2人の子どもが夢中で里美さんと遊んでいる。里美さんは体力にも自信があるのだろう。「高い高い」などはお手の物で、自分も全身を使って子どもたちを相手にしている。筆者たちがたまに声をかけるとすぐに答えてくれるが、神経は子どもに集中しているのがわかる。

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著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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