できるだけ遠い読者に会いに行く(第9回)

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 ウェブマガジン「冬洋酒」では月4本、取材記事を配信しています。その連載の一つである「できるだけ遠くの読者に会いに行く』」の第9回は栃木県の那須塩原へ。しばらく電車にも乗りにくい日々が続いているので、貴重な出張となりました。

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 子どもの頃、クワガタやカブトムシを近所のデパートで買ってもらっていた男性がいる。生まれも育ちも東京・渋谷だという堀彰一郎さん(51歳)だ。父親は会社経営をしており、長男の堀さんは「都会のお坊ちゃん」だったのだ。
 進学したMARCH系の大学では自動車部に所属。親に買ってもらった「ポルシェ911」で通学していたらしい。バブル絶頂期の平成元年に卒業して入社したのは電鉄会社で、志望理由は「生き物や車と同じぐらい、電車が好きだから」だった。
 就職氷河期世代である僕としては妬ましいとすら思えない。むしろ「そんな明るい時代があったんだな」と嬉しく感じる。堀さんのような真正バブル世代は、ちょっとバカだけど(失礼)やたらに前向きな人が多いと思う。慎重で小さくまとまってしまいがちな僕との相性はいいと勝手に感じることもある。
 僕の初めての単著である『バブルの遺言』は、バブル世代から「無茶苦茶働いて無茶苦茶遊んだ」エピソードを聞いて僕なりの感想を添えたインタビュー集だ。ほとんど売れずに絶版になってしまったが、我ながら面白い内容だと思う。中古で安く手に入るようなので興味があったら読んでみてほしい。
 話を本題に戻そう。堀さんは20年前になぜか栃木県に単身移り住み、現在は県内の水族館で館員をしている。会いに行ってあれこれ聞いてみようと思った。
 堀さんの自宅と職場があるのは栃木県の北部。関東地方の住民なら「那須高原のあたり」と言えばなじみ深いだろう。東京駅からだと東北新幹線なら70分ぐらいで那須塩原駅に着く。そこから在来線で東京方面に1駅戻って西那須野駅に到着した。

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著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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