Green Ring(岐阜県岐阜市)

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写真:仲人の仲間と毎月集まって勉強会や情報交換をしているという渡邉さん。友だちが多そうな人柄です。緊張しながらZoom取材に応じてくれました。

採算度外視のお世話を提供。フルサービス型の結婚相談所
 ドトールコーヒーショップとコメダ珈琲店の接客スタイルが異なるように、結婚相談所にもセルフサービスとフルサービスの違いがある。前者の場合、担当のカウンセラーはいるけれど基本は自己責任。膨大な会員データの中からお見合いしたい人を自分で選び、出会いから婚約までに進まなければならない。会員の身元が保証されたマッチングアプリだと思えばいいだろう。大手の結婚相談所(結婚情報サービス会社)だけでなく、個人経営の結婚相談所もこのような方針を取っているところもある。良くも悪くもドライでビジネスライクな姿勢だと言える。
 一方で、昔ながらのフルサービスを貫いている結婚相談所も少なくない。たいていはIBJやBIUなどの連盟に参加しているのでお見合いの機会はたくさんあるが、すべてにおいてカウンセラーが伴走する。お見合い相手も一緒に探してくれる。相手の結婚相談所との関係性も大切にしているところが多く、交際において不誠実な行為は許されない。その代わり、採算度外視でお世話をしてくれる傾向にある。ウェットで人間的な方針なのだ。
 後者の典型例のような結婚相談所が岐阜県にある。少人数制で手厚いサポート」「親身と愛情」が持ち味だと自任する渡邉みどりさんのGreen Ringだ。
「50歳になったら起業したいと思っていて、5年前に開業しました。一人でも多くの方に幸せな家庭を持っていただくことに残りの人生を賭けています」
 明るいお母さんという風情の渡邉さんだが会員に投入する時間とエネルギーは尋常ではない。夜中でも起きている限りは会員からの連絡に対応し続け、電話やLINEでは気持ちが十分に読み取れないと判断したらカフェなどで話を聞いている。
「夫と娘との3人暮らしですが、それぞれ自分のことは自分でできます。シェアハウス状態ですね。だから、私がガッツリ仲人業をしても問題ありません。

平日の昼間はリハビリ助手。患者一人ひとりが違うのが面白い
 渡邉さんは起業前からパワフルな兼業主婦だった。息子と娘を育てながら、派遣・パート・正社員と勤務形態を変えながら働いてきた。
「うちの地域はスポーツ少年団や部活動が盛んで、親がどっぷり関わらなければなりません。子どもたちも社会人になり、息子には子どもが3人もいます。これからがやっと私の時間です!」
 自分の時間だとは言っても部屋にこもるわけではない。9年前からは病院のリハビリ助手として働き始め、現在も朝8時~15時過ぎまでは病院で勤務している。渡邉さんは「人と関わる」ことが大好きなのだ。
「患者さん一人ひとりが違うのが面白いです。緊張されたり、何かに怒っていらっしゃる方もいます。その原因を探りつつ心理的な距離を縮め、患者さんのリハビリへのモチベーションを上げていくことも楽しんでいます。理学療法士の先生には言えなくても、助手のおばちゃんにはポロっと言えることもありますから」
 一人ひとりが異なる人間でリハビリの目的も異なる――。婚活にも通じる話だと思う。どんな相手と結婚すれば幸せに過ごせるのかは人それぞれで、そのためには信頼できる同伴者との対話を通して自己理解を深めることが有効だ。

渡邉さんの趣味はスクラップブッキング。家族写真などを楽しく飾ってきた。「すごく手間暇がかかるので、仲人で忙しい最近は作れていません」

渡邉さんの趣味はスクラップブッキング。家族写真などを楽しく飾ってきた。「すごく手間暇がかかるので、仲人で忙しい最近は作れていません」

ブログ記事で会員が集まった。文章には人となりが出る
「今までに3人の女性の成婚を見届けて来ました。男性はまだですが、実は来週プロポーズする予定の会員さんがいるんです」
 5年目にして収穫期に入りつつあるGreen Ring。しかし、開業1年目は会員ゼロの期間が続き、連盟のシステムの使い方すらわからなかったと明かす。
 渡邉さんはベテランの結婚相談所に教えを請い、ブログ記事を発信することを決めた。それによって少しずつ会員が集まるようになったという。
「文章には人となりが出ると思います。記事1本を書くのにすごく時間がかかってしまいますが、がんばって続けています」
 冒頭でも書いた通り、Green Ringの特徴は典型的なフルサービスにある。会員になった場合は、渡邉さんのことを「頼りになる世話好きな親戚」ぐらいに思って、腹を割って付き合うと良いだろう。逆に言えば、こちらも心を開かなければGreen Ringの強みを生かすことはできない。
「会員さんの年齢が私と近い場合でも、娘のように大事にしています。実の娘には私の愛情が重いと言われているので(笑)、その分だけ会員さんに愛情を注いでしまうのかもしれません。43歳のシングルマザーの女性とか、可愛くて仕方ありません」
 アラフォー以降の婚活には苦しい局面が少なくない。好みの相手からはお見合いすら断られ、想定外の相手からお見合いを申し込まれたりする。疲れてしまって結婚を諦めそうになることもあるだろう。そんなとき、親身になってくれるプロが傍らにいたら心強い。婚活を一人きりで乗り切る自信がない場合は渡邉さんのような人に頼ればいいのだ。(取材日:2021年10月12日)

※Green Ringの問い合わせ先はこちらです。
※本記事は結婚相談所比較申込サイト「こんかつ山」で掲載していたものです。サイトの閉鎖に伴い、関係者の許可を得て、本ホームページに転載します。記事内容は取材当時のものです。

著者プロフィール

大宮 冬洋
大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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