地域で始める小さな商売 第5回 タイ料理 井上咲子さん(東京都中野区)

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 ウェブマガジン「冬洋酒」では月4本、取材記事を配信しています。その連載の一つである「地域で始める小さな商売」の第5回は、家業の事務仕事で生計を立てながらタイ料理のスナック開店という夢に向かって進んでいる女性を取材。特にこだわっているのはガパオ。タイ旅行中は3食ガパオで、日本でときどき見かける偽物は厳しくチェック。友人からは「ガパオ警察」と呼ばれているそうです。面白い人だな……。記事の冒頭は以下の通りです。

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 仕事は1つじゃなくていい、と実感するようになったのは最近のことだ。副業を認める企業が増えてきただけでなく、筆者が住む愛知県蒲郡市には兼業の農家が近くにいるからだと思う。会社を定年退職した後も、慣れ親しんだ「現場」で働き続け、仲間や客との交流もあり、相応の報酬を手にすることができる。そんな人は誇らしげで溌剌としている。
 年齢を重ねても元気でいられるか否かは、空気の良さなどはあまり関係がないと感じる。家事を含めた仕事を通じて、他人から認められ求められることが人間には必要不可欠なのだ。
 東京都中野区で生まれ育った井上咲子さん(43歳)の「本業」は、両親が営む印刷会社の事務である。井上さんには会社を継ぐ意思はないが、家業を無視するわけにもいかない。そのことで5年間ほど鬱々とした日々を送っていたが、2年前から急速に明るくなったと語る。理由は、やりたいことは副業でやり、将来的にはそれを本業にする見通しがあるからだ。
 井上さんは現在、中央線の西荻窪駅と中野駅からそれぞれ歩いていけるカフェで、月4~5回ペースで本場仕込みのタイ料理を提供している。今年の夏からは希望者を集めて料理教室も開催。人間関係も広がり、気持ちが前向きになり、気の合う恋人までできた。ちなみに、10月初旬に東京・品川のレンタルスペースで開催した本ウェブマガジンの第1回オフ会でも、参加者でもある井上さんにタイ料理のデリバリーを依頼した。その美味しさと手際の良さが印象的で、「またお願いしたい」と思っている。

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著者プロフィール

大宮 冬洋
大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。平日の半分ほどは東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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