最短結婚ナビ(東京都中央区)

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写真:自らの失敗経験も明るく話してくれる鎌田さん。バブル世代に「後悔」という概念はない。前に進むだけだ。

どうにかなるだろう、ではどうにもならない!
「最短結婚ナビ」という名称からして上手だな、と感じた。代表の鎌田れいさんは30年以上のキャリアを持つフリーライターでもあり、言葉のセンスを磨き続けているのだろう。東洋経済オンラインでの人気連載「仲人はミタ」の記事を読んだ人からの問い合わせが多いそうだ。
「私の考え方を理解して共感をしてくれた方が相談に来ていただけるので、ミスマッチは少ないと思います」
 鎌田さんの考え方を突き詰めた言葉が「最短結婚」なのだが、その手法については後述する。鎌田さんがなぜ結婚相談所を始めたのかをまず知りたい。筆者もフリーライターなので大いに気になるのだ。
「20代の頃から、芸能記事やドキュメント記事を中心に仕事をしてきました。ドキュメントは取材に時間がかかるので本数を書けません。量産ができる芸能記事で生計を立てて来たのですが、アイドルとはどんどん年齢が離れていくのでみずみずしい文章を書きにくくなって来ました。出版業界も低迷が続いていますよね。子育てがほぼ終わったので、ライター以外の仕事も何かやりたいなと思ったのです」
 ぶっちゃけ話をしてくれる鎌田さん。きさくな人柄のようだ。30年ほど前の出版業界は「無茶苦茶なバブル」で、某出版社などは湯水のように経費を使っていた、などの興味深いエピソードも話してくれた。具体的には書けない話ばかりなのでここでは割愛する。
「私が若い頃は、女性は25歳でクリスマスケーキのように値崩れし、31歳を過ぎた年越しそばは食えない、なんて言われていました。20代は仕事が楽し過ぎて結婚どころじゃなくて、30代になっても『私はどうにかなるだろう』と思っていのです。でも、どうにもなりませんでした」

女性は32歳になると見える景色がガラッと変わる
 鎌田さんによれば、女性は32、33歳になると見える景色がガラッと変わる。結婚対象となる男性からデートに誘われることが激減するのだ。誘って来るのは遊び目的の既婚者ばかり。この現象は昔も今も変わらない。
 さすがに焦りを感じた鎌田さんは35歳のときに7歳年下の男性と交際した。しかし、1年後に結婚話を持ち出した途端に振られてしまい、2週間後には結婚相談所に入会。振られて悲しんでいる暇などない、と思ったのだろう。
「婚活パーティーで知り合ったのが同い年の夫です。2週間後、3回目のデートでプロポーズしてもらいました」
 すぐに子作りにも励み、無事に双子を出産。その子たちが小学校に上がった頃、『「婚活」の時代』のヒットを契機とする婚活ブームが到来した。
「結婚相談所の方が出した本の制作に関わり、『長く続けるにはいい仕事だな』と感じたのです。私自身も婚活をして結婚できたので説得力はあると思いました」
 36歳で失恋をした直後、自らの果敢な行動によってスピード成婚を勝ち取った鎌田さん。3カ月コースを売り物とする「最短結婚ナビ」には、「人間はゴールを設定しないと走らない」という信念が貫かれている。また、3カ月あれば、お見合いから交際してお別れするという流れを一通り経験できるのだ。
「もちろん、交際からそのまま成婚に進む人もいます。うちの最短記録は入会から2週間です。一連の経験によって、自分はお見合いには向いていないと判断する人もいます。そういう人を引き留めることはしません」

鎌田さんのオフィスは東京駅にも歩いて行ける距離にある。宝くじも当たりそう!

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3カ月ごとに自分の婚活を見直せば、改善点が見えてくる
 1日でも早く結婚したいのであれば、相性のいい結婚相談所を探してお世話になるのが良い、と筆者は本連載の取材を通じて確信している。しかし、「すごく好きな人と一緒になるのでなければ独身のままで構わない」「結婚のために行動するのは性に合わない」という人も少なくない。その結論に納得するために、3カ月間は婚活の最高峰ともいえる結婚相談所を体験するのもいいかもしれない。10年後になって「あのときに本気で婚活するべきだった」と後悔しないために。
「3カ月で結婚相手を見つけなければいけない、という意味ではありません。でも、3カ月ごとに自分の婚活を見直すことを私は推奨しています。ビジネスと同じく、PDCAサイクルを回すのです。希望する相手とお見合いができないのであれば、(相手が住んでいる)地域を広げてみるといいかもしれません。都心の男性は若い女性ばかりに目がいく傾向がありますが、他の関東地方ではそうでもなかったりします。また、自分からお見合いを申し込まなかった人には、『次の3カ月は30人に申し込んでみてください』などと勧めます。今までのやり方で結果が出なかったのだから、何かを変えるべきなのです」
 結婚相談所の長所は2つあると筆者は感じている。1つは、真剣に結婚したい異性との1対1での出会い(お見合い)が数多く用意されていること。もう1つは、自分の行動を常に見守って寄り添い、経験に基づいた助言をくれるカウンセラーがいることだ。鎌田さんの場合は、この2点に加えて、フリーライターとして婚活事情を客観的に見つめ続けた知見がある。「運命のパートナーに出会い最短結婚をする10の心得」などを開発し、会員に惜しみなく伝授しているのだ。
 ノウハウとお見合い機会を同時にフル活用し、婚活疲れをする間もなく自分にふさわしい成婚を目指す――。短期集中型の婚活をしたい人は鎌田さんに会ってみるといいと思った。(取材日:2019年12月13日)

※最短結婚ナビの問い合わせ先はこちらです。
※本記事は結婚相談所比較申込サイト「こんかつ山」で掲載していたものです。サイトの閉鎖に伴い、関係者の許可を得て、本ホームページに転載します。記事内容は取材当時のものです。

著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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