横浜婚活サポート室(神奈川県横浜市)

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写真:インターネット放送局「C-WAVE」スタジオにて。斎藤さんは「お見合いの先生【可愛いお嫁さんをもらえるぞ~】」の番組を担当しています。

この道40年で成婚者は230人。ナチュラルボーン仲人の登場
「婚活は結婚に至るまでの活動のこと。成婚こそが目的です。出会いだけを何度も繰り返している方は時間がもったいないな、と思います。ただし、『この人はすごくいいから早く結婚しなよ』とは言いません。結婚生活を何十年もやっていくのは本人だからです」
 斎藤まさ江さんは仲人歴40年の大ベテラン。マイペースな個人事業で、今まで230人ほどの成婚者を輩出してきたと振り返る。しかし、「カリスマ」にありがちな強引さはまったく感じられない。
 生まれながらの仲人体質だという斎藤さん。学生時代に10組のカップルを誕生させ、自らも指導教授が仲人に立ってのお見合いで結婚。自分の友人を夫の友人に紹介して仲を取り持っていたら、いつの間にか結婚相談所をやっていたと振り返る。まさにナチュラルボーン仲人である。
「仲人をやりながら私自身が成長させてもらっています。最初は口うるさくダメ出しをしていました。でも、そのうちに信じて見守れるようになったのです」
 斎藤さんによれば、お見合いをしながら自らが変化して成長をしていった先に成婚がある。「成長」と「成婚」は両輪なのだ。

人が成長する力を信じられなければこの仕事はやれません
 人は物事がうまくいかない理由を「自分の外側」に求めがちだ。出会いがない、親の介護が必要、年収が低い、などで結婚できないと思い込んでいる。理想とのギャップに悩みつつ、いま何をするべきなのかわからない。
「アイドルのファン投票をしているような気分でお見合い相手を選んでいるうちは成婚にはたどり着きません。自分も選んでもらう側なのだと気づき、変化と成長をしなければいけないと思った先に成婚があります」
 ただし、斎藤さんは最初から「あなたはこれが足りない」などのダメ出しはしない。本人が受け入れる態勢でなければ逆効果だからだ。お見合いを重ねた本人と一緒にお茶を飲んだりしつつ、その成長を見守り、段階に応じて注意点やコツを伝えていく。
「私も一緒に考えて、一緒に成長していくのです。人が変化する力を信じられなければこの仕事はやれません」
 斎藤さんには「大手の結婚情報サービスをやめて来た人は必ず結婚できる」という確信がある。本気で結婚するつもりはあるのに、的確な助言やサポートを得られなかったからだ。
「大手のカウンセラーには未婚の若い女性が少なくありません。夫がいて子どもがいる女性は意外と少ないのです。それでは、『結婚はゴールではなくスタートに過ぎない』という感覚は持てず、恋愛段階のアドバイスに留まってしまうでしょう。私は来年で結婚40周年を迎えます。すでに結婚した30代の息子と娘を育て上げた63歳のおばさんです。その視点に立って、結婚というスタートを切るための支援ができます」

「交際終了などで会員さんが落ち込んでいるときは一緒にご飯食べたり、スイーツを食べたりします。ことさら何かを言うわけではありませんが、それだけで表情が明るくなって元気が出たりするものです」(斎藤さん)

「交際終了などで会員さんが落ち込んでいるときは一緒にご飯食べたり、スイーツを食べたりします。ことさら何かを言うわけではありませんが、それだけで表情が明るくなって元気が出たりするものです」(斎藤さん)

経験を蓄積して生かせる人はお見合い結婚に向いている
 押しつけがましさはゼロなのに、自らの体験に根差した自信が伝わってくる。言葉に静かな強さがあるのだ。40年に渡る主婦業に加えて、会員と「一緒に考えて、一緒に成長してきた」結果なのだろう。同じように経験を蓄積して生かせる人はお見合い結婚に向いているらしい。
「お見合いの前後にはなるべくメモを取って記録するようにアドバイスしています。話題やデート場所などへの相手の反応を書き留めておくと『ネタ帳』になるからです。同じ相手ではなくても、同世代の異性には通じるものがあるはずで、発見と修正を繰り返しながら成長していくことができます」
 ただし、婚活の目標は「成長」ではなく「成婚」だ。斎藤さんによれば、途中でそれがブレてしまって「自分は一人でいることが心地よいと気づいた」「好きな人と一緒にいられるなら結婚にこだわらない」などと言い出す人がいる。そのたびに斎藤さんは「最初は結婚がしたくてうちに来たんだよね」と確認し、軌道修正を促している。
「特に難しいのは39歳、40歳、41歳の女性です。キレイな人が多いので、同世代の男性とお見合いしても『なんでこんなオジサンと私が会っているのか不思議に思った』という感想を持ったりします。かといってダンディな年上男性は『上司に見えちゃう』と言ったり。この年代を超えると出産というハードルがなくなり、お見合い対象の幅が広がるのですが……」
 斎藤さんには秘策がある。お見合い相手の写真は隠してプロフィールを見ることを勧めることだ。すると、写真だけで「おじさんっぽい」と拒絶したり、素敵な写真と実物との差に落胆したりすることはなくなる。

 特に男性は服装を変えるだけで見た目が大きく改善する。それは結婚した後に徐々にやっていくことが可能だ。お見合い結婚とは、お互いが「ダイヤモンドの原石」同士であることを認識し、一緒に変化と成長をしていける機会なのかもしれない。(取材日:2020年12月1日)

※横浜婚活サポート室の問い合わせ先はこちらです。
※本記事は結婚相談所比較申込サイト「こんかつ山」で掲載していたものです。サイトの閉鎖に伴い、関係者の許可を得て、本ホームページに転載します。記事内容は取材当時のものです。

著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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