各自治体が若い移住者の獲得合戦をしている昨今ですが、「自然豊か」とか「人が優しい」はたいていの地方が売りにしているので差別化ポイントにはなりません。大事なのは、エッジの立った働き口があることだと感じています。例えば、国内外にファンがいる酒を作っている酒蔵には、「ここでぜひ働きたい。もちろん、近くに住みます」という優秀な男女が都会からもやってきているはず。その際、給料などの待遇面は最重要事項ではありません。
僕が住んでいる蒲郡市にも製造業をはじめとするたくさんの中小企業があります。でも、その個性や魅力を発信して、愛知県外からも求職者を集められている会社は多くありません。例外の一つは、大人気の竹島水族館です。「飼育員も展示生物のひとつ」という館長の方針のもと、やる気も能力も高い個性的な若者が全国から応募してくれています。蒲郡の宝だな……。遠く青森の水族館から「転職」してきた爽やかな男性にフォーカスした記事を書きました。こちらからどうぞ。
著者プロフィール
- 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。
<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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