永倉萬治『満月男の優雅な遍歴』など

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 スナック大宮などでお客さんと話していると、この「月間読書録」を毎月読んでくれている人もいることに気づきます。嬉しいことです。また会ったときに本の話でもしましょうね。では、先月分の読書録です。

☆遠藤周作『落第坊主の履歴書』/☆佐藤優『蘇るロシア帝国』/〇川崎貴子『結婚したい女子のためのハンティング・レッスン』/☆田辺聖子『恋にあっぷあっぷ』/〇得地直美『神保町』/〇二村ヒトシ『なぜあなたは愛してくれない人を好きになるのか』/〇西村吉雄『電子立国は、なぜ凋落したか』/〇水野和夫『株式会社の終焉』/☆藤沢周平『用心棒日月抄』/〇池上彰『中国・香港・台湾』/☆藤沢周平『孤剣』/☆内田樹『街場の文体論』/☆網野善彦『東と西の語る日本の歴史』/☆永倉萬治『満月男の優雅な遍歴』(〇は初読、☆は再読)

 表題作は、「いい女とのセックス」に情熱と労力とお金のすべてを注ぐ「小金持ち」のお坊ちゃん(40歳)を描いた小説。濡れ場なども出て来ますが、不思議なほど下品ではありません。全体として、のん気で優しくて競争的ではない雰囲気が漂っています。仕事やキャリアアップや社会的地位なんてちっとも興味がない主人公がなぜかうらやましい。彼のようにに生きることを夢見てしまう男性は僕だけはないと思います。数年ごとに読み返したくなる小説の一つです。

著者プロフィール

大宮 冬洋
大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。平日の半分ほどは東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
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