田辺聖子『お気に入りの孤独』など

41ex1U54GBL._SX342_BO1,204,203,200_

 以下、先月分の読書録です。

☆田辺聖子『お気に入りの孤独』/☆角田光代『愛してるなんていうわけないだろ』/☆司馬遼太郎『項羽と劉邦』/〇丹羽宇一郎『日本と中国』/〇宮崎正勝『早わかり東洋史』/〇黒川博行『疫病神』/〇クッツェー『夷狄を待ちながら』/〇松浦弥太郎『新しいお金術』/☆内田樹『日本辺境論』/〇寺田隆信『物語 中国の歴史』(〇は初読、☆は再読)

 今日から3泊4日ではじめての北京旅行です。そのため、先月は中国や日中関係に関する本を中心に読みました。宮崎正勝『早わかり東洋史』の冒頭にあった、日本は米中露という「世界」に地理的に囲まれている、という表現が面白かったです。この3つは国家というよりも世界(多民族からなる広大な国、という意味?)だと考えたほうが納得感がありますよね。そして、日本に最も近くて、儒教や漢字をはじめとして決定的な影響を及ぼしてきたのは中国であることは明らかです。その中国は100年スパンぐらいで王朝の興亡を繰り返しており、衰退期には日本を含む「夷狄」に攻められたりして、膨張期には逆に周辺国に服属や朝貢を迫って来ました。いまは膨張期にあたるのでしょう。そんなことを考えていると、日本独自の細やかな優しみや美しさ、おかしさを描いた田辺聖子の著作をますます読みたくなるのです。

著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ページ上部へ戻る