『キラーストレスから心と体を守る!』など

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以下、先月分の読書録です。

☆池波正太郎『ないしょないしょ』/☆高峰秀子『にんげんのおへそ』/〇藤沢周平『よろずや平四郎活人剣』/〇高橋博之『都市と地方をかきまぜる』/☆高村薫『地を這う虫』/〇『キラーストレスから心と体を守る!』/〇西原理恵子『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』/〇酒井順子『男尊女子』/〇上原善広『路地の子』/☆二村ヒトシ『すべてはモテるためである』/〇三重県『恐怖の婚活回想記』/☆村上春樹『中国行きのスロウ・ボート』/〇マッシモ・リヴィーバッチ『人口の世界史』/☆岡本太郎『青春ピカソ』(〇は初読、☆は再読)

表題作は、NHKスペシャルの話題作を書籍にまとめたものです。ストレスが体調を左右するのは実感としてわかっていたのですが、科学的な裏付けがほしいと思っていました。この本の前半では、過度のストレスが人体にどのような影響を及ぼすのかを簡単に解説してあります。大昔、野生動物などの襲撃から自分と家族を守るための身体的な反応が「ストレス」の起源なのだそうです。緊張状態に置かれると心拍数などが急激に上がり運動能力を高められるとのこと。ただし、不快な職場や人間関係といった緊張状態が常態化してしまうと、このストレスが心身をむしばみ始めます。本の後半では、過度のストレスを和らげる方法がいろいろ書かれてありますが、個人的にはあまり共感できませんでした。不快な場所や人間関係は、「心構えを変えてなんとかやり過ごす」のではなく、「離れる。できれば縁を切る」べきものだと僕は思うからです。渦中にいると「そんなの無理だ。簡単には会社を辞められない、離婚もできない」などと感じるものですが、そう思い込んでいるのは本人だけだったりするものですよね。ストレスで心身を病むぐらいなら、さっさと逃げ出して別の場所で健やかな生活を送ったほうが世のため相手のため自分のためだと僕は思います。

著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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