三重結婚サポート 三重で結婚しよう(三重県四日市市)

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写真:「三重の人は身近に感じます」と地元愛を隠さない片山さん。取材後、四日市の繁華街に飲みに連れて行ってくれました

「三重県には心と心で会話ができる人が多いと思う」
 三重県四日市市に来ている。国道一号線(東海道)沿いにある喫茶店「コミュニティカフェK」で待っていてくれたのは片山陽平さん。長身で柔らかな印象を受ける男性だ。この喫茶店は、片山さんが運営する「三重結婚サポート
三重で結婚しよう」の四日市事務所を兼ねている。
「ここでも婚活イベントをやっています。電車利用の方は、近鉄四日市駅からあすなろう鉄道に乗り換えて来なければならないので、『そんなに遠いならばキャンセルする』と言われてしまうこともあります。私自身の結婚ですか? まだです。結婚願望はあります。でも、収入に波があるので、もう少し安定させてからでないと自信がありません」
 初対面の筆者にいきなり赤裸々な話をしてくれる片山さん。桑名市と四日市市、津市を中心とする三重県北部だけで300人弱の自社会員を抱える結婚相談所の代表には見えない。このような人柄だからこそ、地元意識の強い土地で信頼を得られるのかもしれない。
 前職は食品メーカーの営業マンをしていた片山さん。学生時代の先輩の誘いで結婚紹介業に興味を持った。
「人助けができるいい仕事だな、と感じたからです」
 片山さんは桑名市出身で、当時は名古屋で働いていた。愛知県との県境にある桑名市からは通勤が十分に可能だ。しかし、会社から大阪転勤を命じられ、片山さんは脱サラを決意する。32歳のときだった。片山さん自身が地元好きの男性なのだ。
「心と心で会話ができる人が多いのが三重です。アットホームで駆け引きをしません」
 独立当初の片山さんは人口の多い名古屋市も視野に入れていたが、次第に愛知と三重は結婚では「コラボしにくい」ことに気づく。
「特に名古屋の女性は三重には来たがりません。三重は三重で、『桑名市もしくはいなべ市に住んでくれる人』『鈴鹿市内からは出たくない』という人が多い。私もそうですが、生まれ育った地元に愛着があるんですね」

ノートを重ね合わせた会員ファイル。連盟不参加の理由
 だからこそ、こまめなサポートには自信がある。しかも、そのやり方は驚くほどアナログだ。会員のプロフィールやお見合いなどの情報は何冊もの大学ノートを張り合わせた分厚いファイルで管理。すべて手書きだ。1冊目のノートの表面は完全に擦り切れている。
「電話やメールでの相談にもできるだけ対応しています。1日に50通ぐらいは会員さんとメールでやりとりしますね。夜中に書き溜めたメールを、(就寝中かもしれない会員を起こさないように)朝にまとめて送信したりしています」
 淡々とした表情で握りしめているのはこれまた使い古したガラケーだ。「お茶会」「ランチ会」などの少人数での気軽な婚活イベントを月6回ペースで主催。片山さんのまめでアナログな愛すべき人柄が伝わってくる。
 中小の結婚相談所は各種の「連盟」に加入するのが普通だ。他の結婚相談所と会員情報を共有することで、会員により多くのお見合い機会を提供できる。しかし、片山さんは今のところ「自社会員のみ」にこだわっている。
「たくさんの会員情報が見られる連盟では、会員同士の競争が激しくなります。結果として、外見や年収や年齢などの条件がいい人だけがお見合いできて、中間よりも下の人はお見合いしにくくなるのです。うちにはそういう場所では戦うのが難しい人もいます。うちだからこそ、結婚できた人が多いんです」

片山さんの宝物である顧客管理ノート。使い込み過ぎて表面が摩耗している

片山さんの宝物である顧客管理ノート。使い込み過ぎて表面が摩耗している

お金では動かない。でも、ピンと来たときは動く
 分厚い独自ファイルを嬉しそうに掲げる片山さん。織田信長の天下統一事業に頑強に抵抗した誇り高き地方領主みたいな人物だ。だからこそ、領民(会員)をとても大事にしている。
「男女それぞれの背中を押すことはありますが、強引に結び付けてお見合い料を取ろうとは思いません。人助けをしたくて選んだ仕事なので、お金中心の考え方には違和感があるんです。会員の登録料は1000円のみで、月会費などはかからないコースが中心です。でも、私も食べていかなければならないので料金は再検討中です」
 またしても赤裸々トークになる片山さん。300人弱の独自会員は男女比がほぼ半々という良質なものだが、30代前半の女性がどんどん結婚していき、残された会員の年齢が少しずつ上がっていくという課題はある。そこを何とかするのが片山さんの腕の見せ所である。
「どんな人にでも結婚の可能性はあります。先日は、50代半ばで収入も低いバツイチ男性が数日のうちに結婚を決めました。そんな出会いの確率を高めるお手伝いをするのも私の仕事です。直すべきところは直すようにアドバイスをしています。この組み合わせは良さそうだ、とピンと来ることがときどきあります。そのときは『ダマされたと思って会ってみてください』とお願いします。それで成婚するケースは少なくありません」
 朴訥とした雰囲気の片山さん。安易に時流に従うことはなく、自らの信じた道を突き進んでいる。だからこそ、曇りのない視点で会員を見つめ、ここぞというときは果敢に動けるのだ。(取材日:2018年12月12日)
※その後、片山さんはコミュニティカフェKを離れて四日市市内の新たなオフィスに移転した。ますます精力的な活動を続けている(2019年3月1日追記)

※三重結婚サポート 三重で結婚しようの縁結びの問い合わせ先はこちらです。
※本記事は結婚相談所比較申込サイト「こんかつ山」で掲載していたものです。サイトの閉鎖に伴い、関係者の許可を得て、本ホームページに転載します。記事内容は取材当時のものです。

著者プロフィール

大宮 冬洋
 1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
 高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも折に触れて西荻に「里帰り」している。
 2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。月のうち数日間は東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
 2019年、長期連載『晩婚さんいらっしゃい!』により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。

<著書>
『30代未婚男』(リクルートワークス研究所との共著/NHK出版 生活人新書)
『ダブルキャリア』(荻野進介氏との共著/NHK出版 生活人新書)
『バブルの遺言』(廣済堂出版)
『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』(ぱる出版)
『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)
『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)
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